宇祖田都子の短歌の話

森羅万象を三十一音に

令和三年五月自選短歌 五首

踊り場の窓から薔薇を投げ捨ててあなたはどうせ幸せになる

(屋上獏部 ナナコへ)

母死にしあとも毎年薔薇の咲く庭を夢見る 幸せになる

『 薔薇 』 #うたの日

Yシャツのカフス部分にアイロンを押しあてるとき蠢く何か

暮れなずむどこかの星も午後六時塩とコショウで味整える

『 整 』 #うたの日

現在は電波の届かない場所に花と祈りを届けています

『 現 』 #うたの日