大晦日108首チャレンジ2023 にむけて
Xになって初
過去3回はtwitterでチャレンジしてきた大晦日の風物詩。
4度目となる今回はXとなって、この先いつまで続けられるのかなどと危惧しながらの挑戦になります。こうした発表と交流の場があるのがどれほど素敵なことかと感謝しつつ、精一杯取り組みたいと思います。
12×9=108
徒手空拳では完走はおぼつかないということで、毎回の仕込みを行っています。
一回目は「煩悩の定義」二回目は「今年の手帳」三回目は「マンダラートで言語セット」そして今年は、家にあった12人の歌集から一首ずつを選び、その世界観で九首ずつ短歌を作っていくことにしました。
その際、せっかく12首を引いてくるのでそれぞれを1月から12月に割り当て歌を作る手がかりにします。
割り当ては、以下の歌集を本棚から取り出してきた順番で、それぞれの月に合いそうそうな歌を選んでみました。
セレクション
1月 『一握の砂・悲しき玩具』 石川啄木
あたらしき心もとめて/名も知らぬ/街など今日もさまよひて来ぬ
2月 『寺山修司青春歌集』 寺山修司
日あたりし非常口にて一本の釘を拾いぬ誰にも言わじ
3月 『ラインマーカーズ』 穂村弘
サバンナの象のうんこよ聞いてくれだるいせつないこわいさみしい
4月 『七月の心臓(抄)』兵庫ユカ
青いのは苦手だけれど思い出の糊代として空を残した
5月 『百年後 嵐のように恋がしたいとあなたは言い 実際嵐になった すべてがこわれわたしたちはそれを見た』 野村日魚子
殺されて死ぬのだけはいや何万もの架空のみずうみとその火事
6月 『チョコレート革命』 俵万智
別れ話を抱えて君に会いにゆくこんな日も吾は「晴れ女」なり
7月 『イマジナシオン』 toron*
風を編む手つきできみがこれまでに鳴らした楽器を教えてくれる
8月 『風のアンダースタディ』 鈴木美紀子
車いす押して海辺を歩きたい記憶喪失のあなたを乗せて
9月 『アーの」ようなカー』 寺井奈緒美
つなぎ目の向こうの車両のひとたちが少しズレつつ揺れている朝
10月 『馬場あき子全集 第2巻 歌集②』 馬場あき子
柿の木に梯子をかけし朝より杉やけやきの孤独は深し
11月 『北原白秋 集より 桐の花』
霊(たましひ)の薄き瞳を見るごとし時雨の朝の小さき自鳴鐘(めざまし)
12月 『ピクニック』 宇都宮敦
耳が鳴るくらいのさびしさをあげる 雪はとおくの街で降ってる
おわりに
さらに、大晦日までに、もう少し手がかりを増やしておくために、これらの短歌からワードを抜き出して、マンダラートも活用したいと考えています。
当日は、カウントダウン短歌もありますし、今からとても楽しみです。
それでは。