宇祖田都子の短歌の話

森羅万象を三十一音に

令和五年五月の自選短歌五首

梅雨ですね。

雨の多い今年の梅雨。みなさま無事におすごしでしょうか。知人が家を失って会社の寮へ一時避難をするお手伝いをしたり、雨漏りへの対応をしたりと、気の抜けない週末を過ごしました。

さて、5月は短歌の焦点が合わないような、もどかしい月となりました。わたしは短歌を作ろうとするときに、完全静止してしまう癖があって、その状態では、叙述やワードに囚われたままの心を解き放つことができないので、たいがい時間ばかり費やしてしまって短歌はまるで駄目だということが判っているのですが、つい、手を停めてしまうのがいけないのだと改めて感じているところです。

寺山修司さんは、原稿用紙を前にして思いついたフレーズを書いて、それらを組合わせたり付け加えたりしながら短歌をつくっていたという記事を読んだことがありますし、わたしもマンダラートとマインドマップを用いた方法で実績があるのですから、これからは、手や眼を動かし続けることを自らに課して、取り組んでいきたいと考えています。

それでは、令和五年五月の自選短歌五首です。

令和五年五月の自選短歌五首

5月14日 『 出来 』
飛ぶことは出来ないけれど少し浮くくらいは出来る人とのデート

5月20日
ジャンプ傘なんて素敵なネーミングわたしもジャンプホモサピエンス

5月24日 RIUMさんの#初句
色々な愛され方があっていい例えば一生会えない人に

5月24日 『 それ 』
片方のピアス失くせば永遠にそれは片方失くしたピアス

5月30日 RIUMさんの#初句
満たされたフリをしているシャボン玉割れても何も失えないね

以上です。

それではまた。